文字を書く楽しみ

文房具

大人になると書く時間が減っていく

子供の頃は毎日学校の授業や宿題などで文字を書く習慣があったのに、大人になってからはパソコンやスマホがほとんどで全然文字を書かなくなってしまったという人はたくさんいると思います。

実際パソコンなどのキーボードを使った方がペンを握って書くよりも圧倒的に早く正確に書けて、修正も短時間で綺麗にできます。

そんな便利な時代を生きているのに、あの頃のようにたくさん文字を書く生活を楽しみたいと思ったことはありませんか?

本記事では私自身の経験を元に、文字を書くことについて様々な観点から述べていきます。

昔からただ文字を書くのが好きだった

幼稚園に入るより前の本当に幼い頃、私はリビングに貼られていたあいうえお表を毎日何度も目にしていました。

喋り始めるのが早く、年のわりに語彙が身についていたので、文字を覚えてさらに言葉というものを楽しんでいました。

今の私から見たら本当に汚くて下手な字ばかりを書いていたはずですが、大人達に褒められるからか、自分は上手に書けているとしっかり思い込んでいましたね…。

友達と手紙のやり取りや交換日記を楽しんだり、自由帳に新聞や小説を作ったりして遊んでいました。

1番書いていたのは高校生の時

1番書くという行為をしていたのはやはり高校生の時でした。

単純に勉強量がすごく多かったんですよね。

特に数学と理科が嫌い&苦手だったので、意識してたくさん勉強しなければいけませんでした。

できないなりにたくさん計算をしたり、いつまでも覚えられない用語や公式を何度も書いたりしていましたので、ペンも紙もたくさん消費していました。

最終的には小論文と面接のみのAO入試で大学に合格しましたが、高校の成績の平均も応募要件に含まれていたので、各科目の勉強も無駄にはなりませんでした。

合格後も入学までたくさん勉強して過ごしました。

何も書かずに1日を終えることなんてほとんどなかったので、人生で1番たくさん書いていた時期だったと感じています。

大学でも意図的に書いて勉強していた

大学では前半コロナの影響でオンライン授業がほとんどだったので、パソコンを使って勉強することが非常に多かったです。

教科書を見ながら授業を聞くような科目でも大体スライドが用意されているので、分散した情報をまとめるためにパソコンでOne Noteを使ってノートを取っていました。

毎日パソコンと向き合う時間が多すぎて、目や頭が痛くなってしまうこともありました。

それでも真面目に勉強したかったので紙とペンも活用することにしました。

スピードの面では劣りますが、考えを深めたり何かを覚えたりするためにはやはり手書きの方が効果があると感じました。

そのため、語学系の授業や暗記が必要な科目の勉強、テスト前などには手をたくさん動かして書いていました。

そのようにして勉強した科目の成績は実際かなり良かったです。

留学中には現地のテスト合格に向けたスキルアップが必要だと考え、毎日オランダ語で日記を書いていました。

このような経験から、技術が発展してもなお自分の脳と深く結びついている「書く」という行為の必要性を実感しました。

就職したら書くことが劇的に減った

就職後も仕事上覚えなければならないことを手書きでメモしていました。

社内試験の前にはわざわざ休日に職場に行き、そこでしか見られないサイトで勉強してノートに手書きでまとめていました。

また仕事中はスマホ禁止なので、必要事項は常に紙に書いていました。

でも毎日のように残業をして、身体もかなり疲れ切った状態で資格の勉強をしようとはなかなか思えませんでした。

仕事のために必要な勉強も本当に苦手で、嫌いで、苦痛でしかなかったので、帰宅後や休日にたくさんしたいとは思えませんでした。

だから学生時代のようにたくさん書く習慣というのはなくなってしまいました。

書くことを再開して感じたこと

休職中のリハビリの一貫として書くことを再開

それから心身が壊れて休職することになり、数ヶ月でかなり回復した今は、心身が安定した状態で働けるようにリハビリをしています。

毎日8時間以上働いていたので、そのくらい長時間の作業に耐えられる集中力と精神の安定を目指して1時間、2時間と少しずつ活動時間を増やしているところです。

具体的には、このブログを書いたり、仕事にも使えそうな資格の勉強をしたりしています。

この勉強の際は毎回ペンと紙を使い、スマホの通知も切って集中しています。

触覚、聴覚、視覚で楽しむ

私はそれほど勉強好きというわけではありませんが、それでもやはり書くのは楽しいと感じています。

ペンの握り心地や書き味、紙とペンが生み出す音など、複数の感覚で楽しめます。

特に子どもの頃は、美しいノート作りに夢中になった経験がある人も多いのではないでしょうか。

ノート作りに凝っていると勉強の効率が悪くなる言われてしまうこともありますが、情報を整理したり、複数の色を使い分けたり、全体をデコったりするのが楽しいと感じる人にとっては、集中して勉強ができる良い方法なのかもしれません。

私は全力でデコるタイプではありませんが、3色程度の色を使い分けたり適度に隙間を開けたりして、見栄えの良いノートにすることを楽しみながら勉強しています。

多少の雑音や話し声は気にならないほど夢中になれるので、自分の感覚で楽しみたい人におすすめです。

誰のために書く?

ここまで主に勉強のために書くことについて述べてきました。

勉強内容は自分以外の人が見ることがほとんどないので、自分のために書いていると言えます。

でも、たまに自分以外の誰かに向けて文字を書く機会を設けると、また別の楽しみに気づけます。

例えば私は手紙を書くことが好きです。

誕生日のお祝いだったり、職場のみんなに買ってきたお土産に添えるものだったり、大好きなパートナーへのラブレターだったり…。

場面や相手、伝えたい内容などによって、使うペンや便箋、文字の書き方などが変わります。

相手のことを思い浮かべながら書くとワクワクすることが多いです。

ですがやはり手紙とは一方的に自分の気持ちを伝えるものなので、「相手のために書く」ということは基本的にないと考えています。

相手に喜んでほしいなどと思っている自分のために書くのです。

だから手紙を通して、そして手紙の相手について考えることを通して、自分と向き合い、自分のために書いています。

何を書けば良いのか分からなくなってしまっている人へ

ここまで読んできて何かしら書きたくなったけど、何を書けば良いのか分からないという人もいると思います。

特に手紙を書くような相手がなかなかいないという人もいると思いますので、まずは完全に1人でもできることを3つ提案します。

何かを書き写してみる

手っ取り早いのは、何でも良いから何かを書き写してみるということです。

好きな本のフレーズや曲の歌詞のように、自分の気分が上がるものでも良いでしょう。

仏教を信仰していなくても写経をしていると心が落ち着くという人もいます。

自分の思いつくもので、できれば身近なものや簡単に検索して見つけられるものから書いてみてください。

言語を学んでみる

ひらがな、カタカナは日本語特有の文字ですし、漢字も地域によっては日本で普段見るものとは少し違っています。

ハングルやアラビア文字、キリル文字など、世界には他にも様々な文字の種類があります。

そこで、見た目が好きな言語を学んでみるというのはいかがでしょうか。

この文字はこうやって書くのか、こう発音するのか、こうやってできたのか…などなど

きっと発見を楽しみながら学べるはずです。

私は日本語の他に韓国語、英語、オランダ語、ドイツ語を学んできた経験があります。

音は分かるけど意味は分からないという言葉もたくさんありますが、「あ、こんなところにドイツ語で書かれている文がある!」という日常の小さな発見が増えますよ。

逆に読み方は分からないけれど意味は分かるという言葉があったらそれも面白いかもしれません。

少しでも興味を持てた方は図書館や書店の語学コーナーで面白そうな言語を探すところから始めてみませんか。

日記を書いてみる

子供の頃にあんなにたくさん勉強したはずの漢字が書けなくなってきている!と感じている現代人はたくさんいるはずです。

英語が得意な方だとスペルが分からなくなってしまうことも増えているかもしれません。

パソコンやスマホの変換と校閲機能が充実しているおかげで普段の生活に大きな支障はありませんが、なんだかちょっと悲しくなりませんか?

私は文字も言語も大好きだからこそ、いつまでも自由に書ける力を持っていたいと考えています。

そこでおすすめなのが日記です。

私は前述したように語学力維持と向上のための日記を書いていました。

海外生活が長くなると日本人との交流があっても日本語を書く機会は減りますので、現地にいた頃は日本語で意図的に書く機会も設けていました。

今は再び日本での生活に慣れて圧倒的に日本語を書くことの方が多いのですが、それでも時々忘れてしまう漢字があるので、気が向いた時に日記を書いています。

日記と聞くと毎日書かなければいけないというイメージをお持ちの方もいるかと思いますが、私は全然そんなことはないと考えています。

いつでも気が向いた時に書けるように日付が固定されていない日記帳を買ったり、適当なノートを日記専用として使ってしまったりすれば、紙が無駄になるという問題も解決できます。

誰にも何にも縛られず、誰にも見せない前提で、その日あった出来事や思ったことなどを心の向くままに書いてみましょう。

文字と心と向き合う

文字を書くのが楽しいと感じる理由の一つはやはり書き方によって出来上がる文字が変わるからだと感じます。

集中して理想の文字に近いものを書き上げることも、あまり考えずに感覚に任せて書き上げることも、文字を通して自分の心と向き合うことに繋がるのでおすすめです。

好きな書体に合わせてみる

WordやInstagramのストーリー投稿画面などを思い浮かべてください。

日本語でも英語でもたくさんのフォントが用意されています。

では、あなたの普段の文字は何というフォントなのでしょうか。

それを考えたら次は、速記や英語の筆記体を思い浮かべてください。

あなたの普段の文字はこれらとどのくらい似ているでしょうか。

恐らくこれらの質問に即答できるような人はなかなかいないと思います。

私も特定のフォントを習得したわけではなくて、学年が上がる毎に違う先生に違うことを指摘されながら何年もかけて自分のオリジナルの書体ができました。

でも他人の文字を見ると、自分もこんな風に書けたら良いのにと羨ましく思うことがあります。

ゆっくり時間を取ってそんな憧れの文字を書けるようになったらきっと楽しいですよ。

書写の授業を思い出して書く

硬筆・毛筆問わず、書写の授業が好きだった方は当時のことを思い返しながら同じように書いてみましょう。

年齢と経験を重ねた分、当時とはまた違った味わいのある文字が書けるようになっていると思います。

私は毛筆が本当に苦手で、これでもかというほど気をつけて書いているつもりなのに文字が滲みまくって悲しんでいました。

でも半紙ではなく新聞紙に書くとその滲みが気にならず綺麗に書けているように見えるので楽しかったのを覚えています。

硬筆は普通に好きで、お手本そっくりに書けた時は字が上手くなったような気がしていました。

とめ・はね・はらいがしっかりしていてメリハリのある文字を書こうとするとどうしても時間がかかりますが、書き上げた時には達成感を味わえます。

集中して、あるいは気ままに書く

前述したような書き方に意識を向ける場合は集中して取り組む必要があります。

雑念を捨てて没頭できたら良いですね。

一方で完成度にこだわらず気ままに日記のようなものを書く場合には、文字そのものではなく自分の心の声に集中してみましょう。

私は小学校の先生から「文字は人の心を表す」と習いました。

もやもやしている時、嬉しいことがたくさんあった時、深い悲しみに暮れている時など、心の状態によって生み出される文字も違ってくるのではないでしょうか。

時間を取って書く

ここまで様々な視点で書くことについて述べてきました。

勉強でも、手紙でも、アートでも、とにかく意識して時間を取って書くことが大切です。

現代人は本当に忙しいのですが、少しだけでも書く時間を作ることができたら、そんな忙しい日々の見え方が変わってくるかもしれません。

まずは休日にゆるーく始めてみませんか。

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